最終回:貧困問題の解決に向けて 労働組合運動に期待するもの これまで、14回にわたって、市民のボランティア活動による国際協力活動が抱える諸矛盾と可能性について、筆者が所属するNGOの経験に基づいて述べてきた。 最終回は、そうした活動に携わるものと…

第14回:貧困問題の解決とは(4) ――ボランティアについて: 贈与論の視点から 本連載の第1回目「ボランティアという活動:当事者運動と非当事者運動の出会いが生み出す「共」性」の最後の部分で、私は次のように述べた。「直接的な利害を持たない非当事者とし…

第13回:貧困問題の解決とは(3) ――貧困とは何か 貧困問題を解決するということは、どういう状態をめざすことなのか。つまり、解決されるべき貧困状態とはどんな状態か。今回は、相対的貧困と絶対的貧困という概念を手がかりにして、この問題について考えてみ…

第12回:貧困問題の解決とは(2) ――世界システムの中のフィリピン 前回は、フィリピンの農業・農民問題、都市部における産業未発展の問題、ひいては国民経済全体の問題が、フィリピン一国内で完結しているわけではなく、むしろ国際的な政治経済環境の中で再生…

第11回:貧困問題の解決とは(1) ――貧困の原因について これまで7回にわたって、非当事者としてのNGO (とそれを支える日本の市民)が、発展途上国における貧困問題の解決に向けて果たすべき/果たすことができる役割について、その活動の方法論と意味について…

第10回:非当事者として貧困問題の解決に取り組む(7) これまで3回にわたって、日本のNGOや市民がフィリピンの貧しい住民と協働してプロジェクトを行うことでぶつかる文化的相違の問題を示し、それを克服していく中で、我々は実は「公」にも「私」にも…

第9回:非当事者として貧困問題の解決に取り組む(6) 前回、「NGOなどに示される市民の国境を越えた活動が発展し、市民による異文化間の共同事業が推進される中で、今後ますます「公」にも「私」にも回収されない国境を越えた市民の「共」的空間が拡大され…

第8回:非当事者として貧困問題の解決に取り組む(5) 前回(第7回)は、筆者の所属する団体(以下「アクセス」)が携わるプロジェクトで、文化や価値観の違いに起因するトラブルの一つとしてマパヤパの事例を紹介した。今回は、そのような問題にどのように…

第7回:非当事者として貧困問題の解決に取り組む(4) フィリピン現地でプロジェクトを行っていると、フィリピン人スタッフや住民との間で、時間を守ることの意識の違い、公私の区別の基準の違い、現在を楽しむことと将来に備えることとの重点の置き方の違…

第6回:非当事者として貧困問題 の解決に取り組む(3) 前2回は、ベーシックヒューマンニーズを満たすための方法として、チャリティプログラムおよび生計プログラム(貧しい住民たちが自分たち自身でモノやサービスを生み出すプログラム)について、その特…

第5回:非当事者として貧困問題の解決に取り組む(2) 前回は、チャリティーという方法の持つ問題点とそれを克服するためのエンパワーメントという方法論を紹介した。今回もエンパワーメントの観点から、非当事者としてのNGO(とそれを支える日本の市民)が…

第4回:非当事者として貧困問題 の解決に取り組む(1) 前回は、農村の困窮と都市への人口移動・都 市スラムの形成、貧しい農漁村と都市スラムでの 生活の様子について素描し、フィリピンの貧しい人々とはどういう人々なのかを概観した。今回は、NGOという…

第3回:フィリピンの貧しい人々 前回は、スタディツアーでの出会いを契機として、フィリピンの貧しい人々を支援するボランティア活動に参加し、国境を越えた直接の・恒常的な協働関係を作り出していく過程を紹介した。そして市民によるこうした活動が、「公…

第2回:国際協力とボランティア 前回は、戦後日本社会において作り出された「公」と「私」による「共」的機能の代行という構造そのものが90年代以降破綻しつつあり、同時に民の側の「共」を構築する力そのものも衰退しており、「無縁社会」と呼ばれる状況が…

以下の文書は、2011年10月から2013年8月まで、国際経済労働研究所機関誌「Int'lecowk」誌上に「未来への扉-国際協力NGOの活動から見えてくるもの」と題して15回にわたって連載したものである。 第1回:ボランティアという活動 ── 当事者運動と…